• Sweco Nederland B.V.

    アントワープのオースターウェール連絡線

    ベルギー、フランダース地方アントワープ

プロジェクト概要

アントワープの持続可能なモビリティへの布石

アントワープの持続可能なモビリティのためのGreat Connection戦略の一環で建設されるオースターウェール連絡線は、交通渋滞の解消と同時に、周辺地域の騒音公害の削減と大気質の改善ができると期待されています。Sweco Nederlandは、アントワープを囲む環状道路を完成させる5.5kmの高速道路の建設を請け負いました。この高速道路は、アルベール運河の下に建設された長さ2.5kmの複層トンネルを通過します。また、南から流入する2本の上層トンネルと、北から流入する2本のトンネルも含める必要がありました。これらのトンネルは、高速道路と市内およびアントワープ港を結ぶ沈埋型のジャンクションで分岐・合流します。ここからさらに、スヘルデ川の下を横断するトンネルを建設して環状道路が完成します。Swecoは並行して、約5キロの屋根で覆われた区間を沈埋型の高速道路に置き換える必要もあります。この道路の上には、大気汚染や騒音公害を軽減する目的で、大規模な公園が建設されます。Swecoのチームは、膨大な量のデータを管理する必要もありました。道路モデルは30種類の線形ファイルで構成され、75の線形(総延長68km)が含まれています。また、合計で250以上のコリドーと400個のテンプレートドロップを含む30個のコリドーファイルと、作図線を格納する編集モデルと片勾配モデルが25個ありました。

 

複数のチームが関わる複雑なデザインの管理

プロジェクトを無事に完了させるには、プロジェクト全体の一貫性を維持する必要がありましたが、プロジェクトには多くの関係者が関与し、多数のプロセスが同時進行するため、大小を問わず設計変更が絶え間なく発生しました。これらの変更は、他の設計チームにも迅速かつ明確に伝えられる必要がありました。そこでSwecoでは、プロジェクトの複雑な道路区間の設計を3Dでモデリングし、堅牢なプロジェクトコラボレーションシステムを利用して、多分野横断チームのデータを調整しようとしました。しかし、一部のチームメンバーは3Dでデータを受け取ることも、納品することもできませんでした。そのためSwecoには、他のチームメンバーがデータを可視化できるように、プロジェクトを3Dで正確にモデリングできる設計アプリケーションが必要になりました。また、プロジェクトのそれまでの段階は別のアプリケーションで完了しているため、そのソフトウェアで作成された線形を新しいソリューションに継承する必要があり、そのソフトウェアと連携する最適なワークフローを開発するという新たな課題が発生しました。

 

革新的な技術を活用して関係者とファイルを共有

SwecoにはすでにBentleyアプリケーションの詳しい知識があり、この複雑なプロジェクトにOpenRoads Designerを利用できることはわかっていました。このソフトウェアでは、3人の道路設計者のチームが、お互いの設計をインプットとして共有しながら、同時に設計に取り組むことができました。Swecoでは線形ごとに別々のモデルを使用し、ProjectWiseを導入してモデルを管理することで、複数の設計者が共同で同じ区間の作業ができるようにしました。しかし、Bentleyソフトウェアを使用していない分野もあり、ファイルを他の形式にエクスポートすることが困難でした。そのため、各種形式でエクスポートした道路のモデルと、iModelでエクスポートした全体のモデルを、Safe SoftwareのFeature Manipulation Engineを使用してDWG形式に変換する必要がありました。その後、多分野のチームのすべてのモデルを収集してLumenRTにインポートして、ウォークスルーを容易に実施できるようにしました。

 

時間とコストを削減し、都市の生活の質を向上

OpenRoads Designerを使用することで、Swecoは変更の設計・検証・実施を短時間で行うことができました。たとえば、1つの設計変更につき3人の設計者がソリューション開発に費やした期間はわずか4週間で、他のソフトウェアを使用した場合と比べて、3か月の人時の削減につながりました。さらにSwecoでは、アルベール運河とスヘルデ川の下に建設されたトンネルを結ぶ、一部屋根付きの沈埋型インターチェンジの変更を、OpenRoads Designerを使用することで4か月間短縮しました。他のソフトウェアを使用していたら、時間的な制約のために、これらの変更は検討されなかった可能性があります。また、OpenRoads Designerによって、以前のワークフローよりも7か月の作業期間を短縮できたと推定され、道路設計のコストを40万ユーロ削減できたことになります。OpenRoads Designerのアイテムタイプを使用することで、プロジェクト全体やプロジェクトの個々の構成要素についてのインサイトを関係者に迅速に伝えることができました。アイテムタイプはモデルのエクスポートワークフローの自動化にも使われ、さらに75,000ユーロが削減されました。このプロジェクトによって、周辺地域の生活の質が向上し、気候変動に強い都市を実現できる見込みです。

 

プロジェクトプレイブック: LumenRTOpenRoads ConceptStationOpenRoads DesignerProjectWise

成果と現状
  • Swecoは、オランダで最初にOpenRoads Designerを導入したユーザー企業の1社
  • SwecoはOpenRoadsを使用して独自のワークスペースを開発し、ヨーロッパで最大かつ最も複雑なプロジェクトの一つに利用
  • 2年間でOpenRoads Designerの機能を習得し、ダイナミックな設計プロセスに利用
  • すべての関係者への設計の情報伝達にOpenRoadsのモデルを利用。設計プロセスの早い段階で、技術者と非技術者の両方の関係者に各設計案の影響を提示
引用:
  • 「OpenRoads Designerのおかげで、非常に複雑なプロジェクトでもすべての関係者に対する影響を迅速に解析し、速やかに設計変更を検討、実行できました。この動的なプロセスの下で、共通の検証された設計を作成できたことで、プロジェクトがアントワープとフランダースにもたらすポジティブな影響が高まりました」

    Joris Detrie氏 インテグラルインフラ設計担当チームマネージャ Sweco Nederland BV