プロジェクト
オマーン国の最大のガス輸送会社、Oman Gas Company S.A.O.C.(OGC)は、440万人の国民とオマーンの主要な業界セクターのほとんどにガスを輸送・供給しています。OGCは、自社製品を予測可能な状態で安定して生産するために、信頼性・整合性プログラムを開始しました。またOGCでは、システムを自動化およびデジタル化し、人間による操作や故障解析を減らして、人材の有効活用を図りたいと考えていました。OGCの資産は国全体に分散しているため、信頼性・整合性の管理、調査データの管理、資産の保守に対応できる単一の共通プラットフォームが必要でした。
ソリューション
OGCは、AssetWise Asset Reliabilityを使用して、すべての信頼性・整合性解析と調査データの管理のデジタル化と自動化を行い、1つの連携されたデータ環境に集約しました。この環境は、エンジニアが作業を遂行できるよう、SAP Enterprise Asset Managementシステムと統合されています。コンサルティング会社のAdvisianの協力の下、OGCはAssetWiseを導入してデジタル化を行い、資産価値を最大化し、安全で信頼できる運営を維持できるよう、プロセスとプラクティスの刷新をサポートしました。また、OGCでは、Association for Asset Management Professional(AMP)のCertified Reliability Leader(CRL)トレーニングとUptime Elementsフレームワークを利用して、信頼性に対する意識の向上を図りました。
成果
AssetWise Asset Reliabilityを使用することで信頼性パフォーマンスが9%向上し、大幅なコストカットを実現できました。資産の信頼性と整合性を管理する自動化されたデジタル資産フレームワークを確立したことで、人間による故障解析が不要になり、人材の有効活用が促進されたほか、予防的な資産保守を行えるようになりました。Bentleyソフトウェアの導入により同社の施設での故障件数が減少し、OGCの顧客にガスを安定して供給する最適な体勢が整えられました。
ソフトウェア
Bentleyソフトウェアを使用して、リスクベースの安全性・整合性解析と信頼性を重視した保守を実施しています。その後、モバイルデバイスを使用して、推奨された調査を実行します。モバイルデバイスは、オペレーターによる通常の巡回にも使用されています。手作業やIoT機器から得られたすべての調査および状態監視データを信頼性システムに集約して解析し、現在の状態や、状態劣化のトレンドを把握できるようにしています。自動システムや組み込みの計算から次の行動につながる知見が得られ、最適なタイミングで正確に意思決定を行い、予防的な資産管理対策を講じることができます。OGCでは、AssetWiseを使用して障害要因や根本原因解析も実施しています。推奨された対策を実践することで、継続して機器の信頼性を高めています。
プロジェクトプレイブック: AssetWise Asset Reliability