プロジェクト
全長2.75キロのチャカオ橋は、南米最長を誇るつり橋です。主径間は1,055メートルと1,155メートル、航路制限高は50メートルとなる予定です。3本の主塔が、それぞれ157メートル、175メートル、199メートルの高さにそびえ立ちます。公共事業省はチロエ島とチリ本土をつなぐこの橋梁の建設を7億4,000万米ドルで委託しました。架橋地点は地震が多く、強潮流や海溝、強風で知られており、エンジニアリングや建設上大きな課題とされてきました。
ソリューション
公共事業省は設計の検証、構造の評価、建設可能性の検討を担当しています。海峡中間の岩石層の沈下によって、175メートルの逆Y型塔の建設中に大きな課題が発生しました。同省はRM Bridgeの高度な力学と風解析の機能を駆使し、この問題を解決しました。3Dコンピュテーショナル解析が代替案の評価や設計品質の向上に役立ちました。
成果
苛酷な環境条件を考慮してRM Bridgeのパラメトリック解析機能を使ったことで、代替案の評価や構造設計の検証にかかる時間を短縮できました。チャカオ橋が2020年に完成すれば、チロエ島と港湾都市プエルトモントの生活の質が向上し、商業と観光も振興されます。荒れた海峡をその都度横断していたフェリー便に代わってチャカオ橋が使われることになります。チリ政府は、商業の振興によって6%の投資利益率を見込んでいます。
ソフトウェア
チリの公共事業省は、橋梁の設計、解析、建設を行うために、Bentleyの優れた橋梁エンジニアリングソフトウェアであるRM Bridgeを導入。さらにgINTも取り入れてデータ管理を効率化し、地質工学や地球環境への取り組みに関するレポートも効率的に作成しました。RM Bridgeは、複雑な構造設計を確認し、設計の修正が必要な現場の状況に素早く対応できる強力なツールであることが実証されました。