プロジェクト
Grontmijは、英国、マンチェスターにある10キロメートルの2車線道路の詳細設計、建設、および補修・維持を委託されました。この1億英ポンド規模のプロジェクトには、A6ジャンクションの形状レイアウトと信号の制御、Network Railとの多大な連携が必要となる4つの鉄道構造、橋梁が含まれ、電気・ガス・水道設備の迂回、マンチェスター空港の飛行経路に伴う制約への対応も必要でした。Grontmijでは、6つのオフィスにまたがり200人を超えるスタッフが15部門を支えているため、共同作業に役立つ統合モデリング環境を用意して3つの異なる自治体のクライアントに対応する必要がありました。
ソリューション
GrontmijはBentleyテクノロジを使用して統合型BIMプロセスを導入し、すべての関係者が安心して協働できる体制を整え、プロジェクト全体を通じて効果的な意思決定を下せるようにしました。Grontmijは160を超えるモデルを作成し、早い段階で請負業者にそれらのモデルへのアクセスを提供し、請負業者が仮想建設シーケンスを開発できるようにしました。厳しい上部空間の制約があるため、鉄道構造の架空線についてポイントクラウド調査を実施して3Dモデルの仮想解析を行い、ProjectWiseを介してその結果を広く分散しているデリバリチームに公開しました。このプロジェクトの成功には、Bentleyアプリケーションの情報モビリティと統合モデリング機能が不可欠でした。
成果
仮想統合モデルを採用することは、部門間の障壁を取り除くうえで有効でした。また、図を使うことでレビュープロセスが向上し、すばやく効果的な意思決定を行えるようになりました。GrontmijはBentley Navigator、Bentley MXROAD、i-model Composition Server(以前のi-model Composer)OpenRoads、ProjectWiseを利用した統合モデリング環境を活用することで、より正確、安全、効率的で、費用対効果の高い設計を作成できました。これらの設計は、想定や相互作用をテストするため、現場の進行に先立って仮想環境で作成されました。この統合BIM戦略によって、すべてのプロジェクト関係者が真の意味で協業できるようになりました。
ソフトウェア
ProjectWiseを共通データ環境として利用すると、最新情報へのアクセスが楽になり、変更箇所を追跡する時間が大幅に削減されるうえ、リスクも最小限に抑えられます。GrontmijはMXRoadとOpenRoadsを使用してテンプレートベースの設計を提供して、すべての舗装層と施工の深さを全関係者が仮想的に確認できるようにしました。i-modelテクノロジとBentley Navigatorの統合により、設計段階で200を超えるクラッシュ検出ルールを解析するプロセスを確立できました。Bentley Navigatorの統合モデルは、複数部門間での仮想的な合議によって実りある設計レビューを実現するうえで、極めて重要な役割を果たしました。