• Shanghai Investigation, Design & Research Institute Co., Ltd.

    中国三峡ダムのNew Energy Dalian Zhuanghe III洋上ウィンドファームプロジェクト

    中国、渤海

プロジェクト概要

プロジェクト

中国で複数の洋上ウィンドファーム開発を手がけているChina Three Gorges New EnergyとDalian Power Generationは、Shanghai Investigation, Design & Research Institute(SIDRI)と渤海の洋上ウィンドファームの設計契約を結びました。風力タービン72基(合計容量300メガワット)と220キロボルトのブースターステーションを含むこの大規模プロジェクトの建設工事は、この海域の海底の溝や洞窟に囲まれたエリアで行われることになります。また、風力タワーを冬季の流氷から保護する設計も求められていました。SIDRIは、このプロジェクトの規模、複雑さ、課題を「他に類を見ないほど」困難と表現しています。

ソリューション

従来の2D設計手法を用いるには納期が短すぎたため、SIDRIはOpenPlantとOpenBuildingsによる3D BIMアプリケーションを採用し、洋上変電所プラットフォームを含むウィンドファーム全体のデジタルiTwinモデルを作成しました。設計チームは沖合の複雑な地形を解析し、海底地盤が風力タワーの荷重に耐えられる場所を特定して基礎設計を最適化しました。3Dモデリングを繰り返し行うことで、チームは防氷用円錐形状の作成など、ウィンドファームの設計のあらゆる側面を改善することができました。タワーの海面レベルの部分を円錐状にして流氷との接触面積を増やすことで、面積が狭い場合よりも効果的に流氷の流れをそらすことができました。さらに、設計チームは、3D設計アプリケーションで鉄骨構造接合部モデルのカスタムライブラリを作成して接合部の配置を自動化しました。   

成果

SIDRIは、正確なデジタルiTwinモデルを使用し、すべての作業をオープンなコネクトデータ環境で行うことで、80箇所以上のクラッシュを検出して解決しました。それにより、設計変更で400人日、プルーフリーディングで100人日、現場でのエラー処理で70人日の工数を削減し、300万人民元の追加費用を節約しました。設計チームは、3D設計と視覚化を活用し、設計要素を最適化して地形や天候の課題を克服すると同時に、合計で500人日の設計時間と5,000万人民元の節約を実現しました。SIDRIは、今後の洋上ウィンドファーム開発にも同様の設計手法を適用する予定であり、それにより1プロジェクト当たりおよそ500万人民元の節約を見込んでいます。

ソフトウェア

SIDRIは、SACSとOpenWindPowerを使用して、複雑な地形の解析、構造パフォーマンスの予測、基礎設計の最適化を実現しました。個々の3DデジタルiTwinモデルのコンポーネントは、OpenBuildings Designer、Bentley Raceway Design and Cable Management、OpenPlant、およびProSteelを使用して作成されています。これらすべてのソフトウェアが、構造、配管、機械、電気の各領域を網羅する多分野型エンジニアリング設計の効率の向上に役立ちました。SIDRIは、独自のオープンなコネクトデータ環境をProjectWiseで構築しています。個々の設計をすべてNavigatorで統合したことで、チームでの共同作業が可能になっただけでなく、クラッシュの自動的な検出と解決も可能となりました。

プロジェクトプレイブック: MicroStationNavigatorOpenBuildings DesignerOpenPlantOpenWindPower(SACSを含む)ProjectWiseProSteel

成果と現状
  • 3D設計アプリケーションは、ウィンドファーム設計の最適化、不均一な地形の克服、冬季の流氷からの風力タワーの保護に役立ちました。
  • SIDRIは、オープンなデジタルiTwinコネクトデータ環境ですべての作業を行うことで、80箇所以上のクラッシュを検出して解決し、570人日と300万人民元を削減しました。
  • 3Dモデリングで全体的な設計が改善され、設計プロセスの3か月短縮と5,000万人民元の削減が可能となりました。
引用:
  • 「設計チームは、タワーの基礎部分を流氷による損傷から守るのに最も適した方法を究明するために、OpenWindPowerを使用して設計を繰り返しました。そうした作業の結果、タワーが海水と接する箇所でラッパ状に広がる防氷用円錐形状が生まれました。この設計では、流氷との接触面を増やし、接触面が狭い場合よりも効果的に流氷の流れをそらしてタワーの基礎部分を保護しています」