プロジェクト
パリメトロ11号線の6kmにわたる延伸に伴い、既存のメリー・デ・リラ駅に2つの出入口が新設されることとなりました。1,500万ユーロを投じるこのプロジェクトでは、既存のインフラと交差するシャフトとトンネルを設計、建設します。Setec-Terrasolは、メトロと駅の営業を続けながら建設する2つの出入口の設計を請け負いました。プロジェクト管理を最適化しながらリスクを最小化し、複雑な土壌構造や難しい形状に対応するために、Setecは3D数値モデリング手法を採り入れる必要がありました。
ソリューション
Setecでは、2つ(各出入口に1つずつ)の3D地質工学モデルを作成するのにPLAXISを採用。Bentleyの地質工学エンジニアリングアプリケーションを使用することで、新しい設備や既存の地下構造物の実体形状を正確にモデリングしました。このソフトウェアの強力なモデリング機能と解析機能により、作成したモデルを使用して、地盤挙動とプロジェクトの段階(一時的なサポートの配備など)をシミュレーションし、メトロと駅の営業を続けたまますべての作業を完了できることを確認しました。
成果
PLAXISを使用することで、Setecは2つの複雑なモデルを作成し、変位の閾値を定義してプロジェクトの実現可能性を証明しました。沈下が早まると予想される構造の割り出しを、2D計算使用時よりも迅速かつ正確に行えました。また、コストを削減しながら、プロジェクトの信頼性と安全性を高めることもできました。現在進められている第1出入口の建設工事では、PLAXISで作成した精度の高い地質工学解析モデルに基づいて予測したとおり、既存の地下設備への影響や建物の沈下はほとんど見られていません。
ソフトウェア
PLAXISにより、さまざまな土層やその挙動の正確なシミュレーションが容易になり、Setecでは建設工事の影響や段階を正確に見積もることができました。このソフトウェアには自動メッシュ機能と強力な計算機能が備わっているため、複雑な3D形状のモデリングが最適化されると同時に、解析が迅速化され、限られた時間内で実現可能性調査が完了しました。3D地質工学モデルを使用することで、正しいだけではなく2D手法よりも包括的な結果が得られ、プロジェクト全体の成功につながりました。
プロジェクトプレイブック: PLAXIS